借り手のジョウモウ大学とは
ジョウモウ大学は、学校教育法上で定められた正規の大学ではなく、群馬県内で様々な楽しいこと、面白いことを見つけ、コミュニケーションを作り出している「市民の大学」。
特定のキャンパスは無く、お寺で和菓子を作ったり、醤油蔵で醤油のワークショップを行ったり、授業によって街の様々な場所で授業を開催しています。
交流拠点のための物件探し
開校から半年ほどたった頃、各地で開催する授業という個別のコミュニケーションの他に、常設の、街の人々が集まる交流拠点を作りたいと考え、人の集まりやすい高崎市街地で物件探しを始めたのは2012年の1月頃。
中山道の面影を残す、風情のある路地に佇む旧鷲山染物店は、立地、広さ、間取り、建物の持つ雰囲気、どれをとっても、ジョウモウ大学の皆さんがイメージする「街の交流拠点」にぴったりの物件でした。
元紺屋町界隈には、かつての路地にあった人と人との距離感のようなものが残っている気がします。
それがジョウモウ大学の実現しようとしている「コミュニケーションの距離感」と調和していたのかもしれません。
というわけで、早速オーナーさまと面談することに。
当初オーナーさまは「荷物もたくさん置いてあるし、古いし汚いから借りても使えるかどうか」と半信半疑だったのですが、ジョウモウ大学スタッフ の皆さんはすっかり物件の潜在的な魅力に惚れ込んでいて、カッコよくリノベーションできる確信もあり、その旨をオーナーさまに説明してご理解いただき、活 用の内容にもご賛同いただき、ジョウモウ大学で荷物の整理/処分の全てを行うこと、リノベーションは自由にしてよいこと、などを条件に、賃貸契約を結ぶに 至りました。
リノベーション作業
リノベーションにあたっては、1Fにジョウモウ大学の事務局機能と、キッチン付きのコミュニティカフェスペース。
2Fにギャラリーや展示会、イベント等に使える真っ白なフリースペースを作るというプランが決まりました。そして、片付け作業をスタッフみんなで行うことと、ペンキ塗りをワークショップ形式で楽しんじゃおう!ということが決まりました。
昭和の香り漂う家具や食器など、若い世代の喜びそうなものも多数あり、一部リノベーション後のスペースで使うことも考慮に入れつつ片付けを行います。
内部の造作はプロの大工さんにお任せして作成した後、スタッフが多数集まり、塗装のプロを先生としてお呼びして二日間に渡るペンキ塗りワーク ショップを行いました。子供の頃、工作に夢中になったような気分でしょうか、皆さん楽しみながら(暑さに多少苦しみながら)作業されていました。建築物の リノベーションはある意味工作の最たるものですから、さぞかしやりがいがあったことと思います。もちろん大人なので終了後のビールも美味しいですしね。
「モトコンヤ」オープン!
そんなわけで見事完成に至ったジョウモウ大学交流スペースは、町名から「モトコンヤ」という名称を与えられ、運用をスタートします。
壁一面に塗られた白のようにあらゆる人や出来事を受け入れる空間が、これからさまざまな色で満ちてゆく、それを考えると私もワクワクしてきます。